介助している気分

発達障害児の次男と2人でいると、介助している気分になる。
ここで言う”介助”とは、ただ手助けするという意味ではなく、
色々と気をつかって、福祉の仕事をしているような気分になるということだ。


学区民体育祭の日だった。
家族みんなで行く予定にしていたが、子どもたちは起きなかったのでパパだけ早くに行った。
パパは競技に参加したり、じっと見てたりしたけど、町内に親しい人もいないので暇だった。
新聞が読みたくなったので、一旦家に帰った。


でも家に帰ると、まだ子どもたちはモタモタしていて、妻も無理やりには連れて行かないので、
ぜんぜん家から出れる様子にない。
パパは『これは家族で参加するのは無理やな』って思った。


その後、ママは三男と体育祭へ、パパは次男と家に残って、長男は祖父母の家に行った。
予定してたわけじゃないけど、兄弟バラバラ作戦になった。
案外これはトラブルが少なくてうまくいく。


パパは体育祭にみんなで行くつもりが、人に合わせられない次男に無理して合わせたので、
介助している気分になる。
レゴブロックで遊ぶ時も、
DVDが見たいっていう時も、
パパが昼食に食おうと思ってた納豆を次男が食べたいって言った時も、
拒否できない。
うーん、拒否した時の次男の反応を考えると拒否できない。
拒否もできず、拘束される、牢獄か、もしかして。


でもまぁ、積極的に「外に遊びに行こう。」って言って。
「バイクで2人乗りして行こう。」って言うと、快諾してくれた。
そして、バイクに乗って後部に次男が乗ると、キュってしがみついてくれるから、
なんだか幸せな気持ちになる。
知っていることをたくさん話してくれるのも、かわいい。


長いすべり台で全力で遊んでくれる。
一緒に滑ろうと言ってくるので、何度も階段を上らされる。
そして、足がピキピキになる。
それでも何度も階段を上った。


ジャングルジム。次男は不器用ながらも少しづつ上っていく。
ぜんぜんスムーズに上れなくて、やっぱどっかおかしいんやろうなって思うと切ない。
でも、一番上まで行ったら、誇らしそうに笑ってた。


そうやって、パパも体をつかって、次男も気が晴れたかなーって思って帰って来て、
家族がそろったら、次男と長男がケンカしだすから、本当に救いようがない。


そして、パパは今、派遣の仕事をしてるから薄給で、本当に救いようがない。
あっ、これは関係なかったか。


wishigrow